20代SE 忘備録

普段自分が考えたことや学んだことを忘れないように書いていきます。

線形計画法について調べてみた(代数による方法)

線形計画法について調べてみた2

 

 さて、前回は図解法による線形計画問題について載せましたが、変数が多くなってくるとこの方法では手に負えません。そこで代数による方法を考えてみましょう。

 

sy0807j.hatenablog.com

 

まず問題は前回と同じで以下のようにな

っているとします。

 

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 ここで制約条件①~④までを満たす、x1, x2の組み合わせとして(x1, x2) = (0, 0)の組み合わせがあることがわかります。このとき、目的関数の値は0です。ここから目的関数を増加させていきましょう。目的関数の係数が10と7なので、とりあえず係数が大きいx1を大きくすることで目的関数を大きくしましょう。

さて、x1を大きくするという方針は決まりましたが、制約条件①、②があるので大きくできる値には限りがあります。制約条件①をみるとx1 = 90が最大、制約条件②をみるとx1 = 40(120÷3)であることがわかります。制約条件①、②は同時に満たす必要があるため、x1= 40がとりうる最大のx1であることが分かります。(このとき制約条件②よりx2 = 0)

このときの状況は下記のようになります。

 

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さて目的関数⑤をさらに大きくするにはどうすればいいでしょうか。

⑤式よりパターンとしては3パターン考えられます。

1. x1→増、x→増

2. x1→増、x→減

3. x1→減、x→増

 しかしながら②'よりx1はこれ以上大きくできないため、パターン3、つまりx1を減らしつつ、x2を増やして式⑤を大きくすることを考えましょう。

ここで、②'にはもう余裕がないため、②’を満たしつつx1を減らして、x2を増やすことを考えます。そうするとそれぞれの係数が3と5なので、x1を1減らすとx2は3/5増やせることがわかります。このとき目的関数は -10 + 7 × 3/5 = -29/5 < 0 より減少してしまうことがわかります。(x1を1減らしてもx2は最大3/5までしか増やせないです。)

したがって、これ以上目的関数を大きくすることはできないので(x1, x2) = (40, 0)が最適解であることがわかります。

 

次回はまた別の問題を例にしてもう少し具体例を扱ってみます。