20代SE 忘備録

普段自分が考えたことや学んだことを忘れないように書いていきます。

電気自動車は流行らない - 米国エネルギー省顧問 物理学教授の予想

 「カリフォルニア大学バークレー校特別講義 エネルギー問題入門」を読んでみました。この本の著者はリチャード・ムラーという物理学教授で米国エネルギー省の顧問をしているそうです。この本は表題にあるような電気自動車に関する予想がメインではなく、エネルギーに関わる問題(福島の原発やメキシコ湾岸の原油流出事故など)の評価や原子力代替エネルギー、石油、天然ガスシェールオイルなど様々なエネルギーに関する比較を行っています。そしてこれは将来政治経済の分野でリーダーとなっていく人であろう人に提言するような内容(講義)になっています。国民が誤ったエネルギー政策に流されないように、その場での印象や感情ではなく科学的に評価するべきであると述べています。

 

 私がこの本の中で気になったのは電気自動車の部分ですが、それは、どの形態の自動車が流行るかは、日本の自動車産業の行く末に大きく影響すると思っているからです。著者曰く、現在の電気自動車(ハイブリッドではなく完全に電気だけで動く自動車)は、一時的な流行に過ぎず主流にはならないと予想しています。問題としてはエネルギー密度、コスト、再充電時間を問題として挙げています、つまりバッテリーの問題です。(電気自動車なのでバッテリーが問題になるのは当たり前ですが。)ただし、バッテリーの進化が起これば話は別ですが、そこまで急激には発展しない(ガソリン車と競争できるくらいにはならない)と述べています。

 

 私ももともと同じ考えだった(既にどこかで聞いたことがある)ので、新しい知識が得られたわけではないですが、米国エネルギー省顧問も同様に考えていることが知れてよかったです。