20代SE 忘備録

普段自分が考えたことや学んだことを忘れないように書いていきます。

これが私のタイ語勉強法

これが私のタイ語勉強法

 最近タイ語の勉強を初めましてた。もともと語学はわりと好きなほうで、近いうち旅行に行こうと思い独学でスタートしました。私は今まで英語くらいしかまともに勉強したことはなかったので、どのようにスタートするかちょっと迷いました。やはり中学~高校までの英語勉強法は効率的ではない部分があったと思い、より効率的に、そして何よりあくまで趣味なので楽しく勉強しようと思いました。

 

 そこで、まずは音から覚えて単語や文法は後追いで学習するという方法を選択しました。そのときに選んだ参考書は「バンコク発 体験的タイ語会話 大前智之著」です。この本は日常会話でタイ語を覚えるという意味では非常に良い本だと思います。ただ、私の性格上どうしても文法なども気になってしまい、単に音を覚えるだけでは話すことができるようになるには時間がかかりすぎるのではないかと思い、次に「タイ語の基礎 三上直光」を選びました。この本でよいところはタイ語に発音の読みがついていないという点です。発音についても詳しく説明があるため、自分で発音記号や探していくうちに自然と読み方がわかってくるようになりました。やはり言語を学習する上で、ある程度の力技は必要な気がします。

 

ある程度文法を覚えたら、次はひたすら語彙を増やそうと思っています。これも中学、高校のように単に単語帳を眺めるのではなく音で文章ごと覚えてしまおうと思っています。その時には最初に述べた「バンコク発 体験的タイ語会話 大前智之著」を勉強しなおそうと思っています。しかし、アルファベットでないため学習速度が遅いです。。。話せるようにはいつなるでしょうか。

「面白くてぬ眠れなくなる数学者たち」を読んで

「面白くてぬ眠れなくなる数学者たち」を読んで

 

 僕は数学や科学は好きですが、それらそのものだけではなく、それらに関連する歴史やエピソードも同じように好きです。数学者が何を意図して数学をつくってきたのか、また科学者も同様でなぜそのような発見に至ったのか、もしくは理論をつくりあげたのか。このような背景は聞くだけで面白いですが、内容の理解に役立つこともあると思います。例えばこの本では対数を発明したネイピアの話がでてきます。彼がなぜ対数をつくったのか、またその対数がどんな役に立ってきたのかという話があります。対数は高校の数学ではいきなり出てきて公式を覚えてひたすら計算問題を解かされた記憶があります。

 しかし、もしその時対数がつくられた背景(大きな数字の計算を楽に行う)がわかれば、対数の公式(積の対数はそれぞれの対数の和になる)の有用性もわかってきます。そういった回り道をするゆとりこそが本当に必要な"ゆとり教育"だと思うんですが。

今社会人になって、何かを勉強する際には単にテクニックを覚えるということはせずにその周辺知識も含めて大まかに理解したうえで必要ならテクニックを覚えるということをしています。そのほうが知識も定着しやすいと思いますし、学生の時もそうやって勉強しておけばよかったと思います。

人(設備)を増やすと全体のパフォーマンスが低下!? スケジューリングの重要性

人(設備)を増やすと全体のパフォーマンスが低下!? スケジューリングの重要性

 

 生産計画や作業計画において、スケジューリングは非常に重要となります。なぜならばタスクの割り当ての仕方によって工場やシステム全体のスループット出来高)が変わってくるからです。中止していないと個々の設備の能力を増やしたり、また設備や人を増やすとかえって全体のパフォーマンスが下がることがあります。

以下の論文にはそういった例がいくつか紹介されています。「Bounds for Certain Multiprocessing Anomalies」 R.L. GRAHAM

 

さて今回は上記論文を参考に、人(設備)を増やすと全体のパフォーマンスが低下することを確認してみます。

 

まず、スケジューリングについてリスト法と呼ばれる方法をとります。これは作業(Task)を優先順位順に並べて、空いている設備に割り当てていくという方法です。

例えば、2台の設備(P1,P2)に対し、タスクを3つ(T1,T2,T3)割り当てることを考えます。

また各処理時間とタスクの半順序(タスク間の依存関係)は以下のようになっているとします。

f:id:SY0807J:20161120211040j:plain

ここでタスクの優先順位はT1,T2,T3である。また各タスクにかかる時間は「/」の後ろに記載しています。また半順序があるので、T3はT1が完了後にのみ開始することができます。優先順位リストに従い、かつ半順序に従ってタスクを割り当てていくと

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になり、総処理時間ω = 3となります。

 

さて、次に同じようにして以下の問題を考え、これに対して設備を追加することで全体のスループットを向上させることを考えます。

f:id:SY0807J:20161120214120j:plain

まず設備が2台の場合のガントチャートは以下のようになり、

f:id:SY0807J:20161120214407j:plain

総処理時間ω = 1 + 3 + 2 + 2 + 2 = 10となります。ここで設備を1台増やすと

f:id:SY0807J:20161120214500j:plain

となり、総処理時間ω' = 1 + 2 + 9 = 12となります。

つまり、設備を追加したことで全待ち時間が増えてしまい、総処理時間が増えてしまいました。したがって、単純な割り付けロジックでは待ち時間が増えてしまうことがあるため、スケジューリングを行う際には注意が必要である、ということです。

なお上にあげた論文では、上記のように設備(Processor unit)を増やした場合だけでなく、個々の能力を上げた場合や優先順位リストを変更した場合も載っています。

「統計学が最強の学問である」を読んで

統計学が最強の学問である」を読んで

 この前本屋をぷらぷらしていたら、たまたま「統計学が最強の学問である」というタイトルが目についたので、手にとってみました。確か結構前にビジネス書として大人気を博した本であったという記憶があります。

 確かに統計学はあらゆる分野を横断して利用できるし、根拠をもった意思決定ができるようになるので、そういう意味では確かに"最強"かもしれません。この本では様々な例を用いて統計学の考え方やその威力を紹介しています。具体的な話が多く、自分でも考えながら読むとかなり面白いです。しかしながら、最初の方は結構すらすら読めるのですが最後のほうになるとよく分からなくない箇所が多く、不完全燃焼となってしまいました。また何度か読み返して理解を深めたいと思います。やはり大学の教科書もそうですが、何度も読み込まないとわからないほど内容が濃く、読みごたえがあります。是非読んでみるとよいと思います。ちなみに私の友達も読んだことがあるらしく、彼も私と同様最後の方は理解できなかったそうです。(^^;)

 

 ビッグデータがますます活用されていく社会の中で、そのデータを意思決定に役立たせるよう解析する技術はますます重要となると思いますので、少しずつでも勉強していきたいと思います。考え方としては統計学が重要ですが、いえ、"最強"ですが、データを扱う技術も身に着けたいと思っており、そのためにRというプログラミング言語も勉強してみようと思います。

ヒラノ教授の線形計画法物語を読んで

ヒラノ教授の線形計画法物語を読んで

 以前、いくつか線形計画法に関するブログを書きましたが、線形計画法はシステム工学、OR、IE、経営工学、…等で広く使われている手法です。

sy0807j.hatenablog.com

 

sy0807j.hatenablog.com

 

線形計画法に関する本を探していたわけではないのですが、線形計画法の歴史が著者の体験談を交えて書かれていたため、面白そうだと思って読んでみました。

 

 結果として、最近読んだ本の中では一番面白い本でした。内容としては先ほど書いたように線形計画法の歴史が著者の体験談を交えて書かれているのですが、著者と同年代の研究者、先輩や教授たちとのエピソードがユーモアを交えて書かれており、特にかの有名なダンツィク先生が身近な人の視点で書かれているため、線形計画法をより身近なものに感じることができました。教科書の数式から入るとどうしても肩に力が入ってしまいますが、物語の中から入ると親しみやすくなるんじゃあないでしょうか。

 

 あと、この本の中で線形計画法のソフトの話がでてきますが、そこではSCM最適化の実例がでてきました。大規模な線形計画法を解くことができるソフト、CPLEXを使用して在庫コストが20%削減された企業があるそうです。私は生産管理にも興味をもっているため、SCM最適化問題が、どのような考えでモデル化されたかが非常に気になります。できればこのSCM最適化問題についても調べていきたいと思います。

 

 

 

 

社会人になって改めて感じるデータ分析の重要性

社会人になって改めて感じるデータ分析の重要性

 学生時代、それほどデータ分析の重要性は感じませんでした。ダメな学生だったこともありますが、データ分析の結果、それをどのように意思決定に利用するかという視点が抜けていたためであると思います。統計学の本を読んでも眠くなるばかりで、あまりそれを役立たせようという意識はありませんでした。

 しかしながら、会社で働いてみるとデータ解析の重要性を身に染みて感じるようになりました。最近よくビッグデータの利用という言葉を聞きます。例えば製造業ですと製造情報を大量に集めて、不良がでる条件を突き止め、それを設計にフィードバックするという話はよく聞きます。また、例えば以前SCMに関するブログを書きました。

 

 

sy0807j.hatenablog.com

 

 もしSCMの最適化を行うためには、大量の物流データを扱う必要があります。そもそも事業規模が大きくなるとデータの収集だけでも大変ですが、集めたデータをどう利用するかということも問題になります。今後、ますます大量で多様なデータを取り扱うようようになり、データを分析し利用するというスキルはますます重要になるのではないでしょうか。

 私はよくExcelを仕事で使いますが、より複雑なデータ分析を高速に行いたいと思っています。そのためにRというソフトウェアを使ってみようと思っています。Rというのは無料で使用可能な統計専門のソフトウェアです。こういった学習意欲が湧くのはやはり社会人になり働くことで様々な技術の必要性を身近に感じられるようになったからだと思っています。

トコトンやさしいSCMの本を読んで

トコトンやさしいSCMの本を読んで

 最近、SCM(Supply Chain Management)関係について興味があるのでわかりやすそうな本を選んで読んでみました。やはりモノ、情報の流れを広範囲(例えば、ある工場や倉庫のみだけではなく、複数の工場や倉庫をまたいでお客さんへ出荷されるまで)でとらえる必要が製造業に求められるため、このSCMについて調べてみました。

 

 この本では、SCMに関して概略の説明をしていますが、ここから気になった項目を調べてみいくのがいいと思います。概略としてはわかりやすく、とっつきやすい印象でした。ちなみに私が気になった点と感想は↓のような感じです。

 

 制約条件の理論(TOC)や、スループット会計の考え方が SCMの理論的基盤として位置づけられており、この本の中でも何回も登場しましたが、このTOCスループット会計はかの有名なビジネス書「ザ・ゴール」の中でゴールドラットが提唱していました。こちらも非常に面白い内容です。つまりSCMの目的として、スループット(売上高 − コスト)の増大があり、その方法としてシステム全体のボトルネックを改善していくというTOCの理論があります。確かに、SCMという言葉はよく聞きますが、その目的までは考えてはいませんでした。

  また、この本によるとSCMという仕組みを導入するにはコストがかかりますが、最近はクラウドコンピューティングの発達により中小企業もSCMを導入できるようになったそうです。話は少しそれますが、クラウドコンピューティング技術が進みユビキタス社会化が進むと我々はスマホ等をもつこともなくなるのではないでしょうか。なぜなら街中いたるところにクラウド環境へ接続できるようになっているでしょうから。。。このクラウドコンピューティングという技術は、技術そのものも興味深いですが、IT産業の趨勢や、それ以上にITを利用する私たちの生活を大きく変える可能性があると思っています。

 あと、この本で初めてリバースチェーンという言葉を知りました。廃棄物処理までもSCMに含めるそう。物流は明らか重要であることがわかりますが、確かに廃棄物処理も重要ですよね。こういった廃棄物処理の技術を磨いている企業さんもきっとたくさんあるんでしょうね。まだまだ気になった点はありますが、とりあえず今回はこのへんで。